日記
さて、明日から旅行に出かける。外国に行くのは初めてで、したがってテンションが上がり、こんなところに書きつけているわけだ。一方で、FacebookやTwitterにこのことを書く気力はない。「あの野郎、自慢しやがって」と思われるのがオチだし、まさにそうしようと思って言うのだから当然とも言える。
このどえらい穴蔵、『地下室の手記』でネクラーソフがどえらい穴蔵といった半地下の部屋みたいなこのブログでくらい、まあ自慢させていただきたいものだ。それにしても、このブログはまさに半地下みたいだ。外の様子ははっきり見えるが、他の人がここを見ているとは思えない。しかし、それでも見せてはいるのだ!
穴蔵といえばアナグラムだ。コンピュータサイエンスの初心者にとって、与えられた文字列を、単に並び替えた文字列を吐き出すこと(これは文字列長の階乗個くらいある)、そして、その膨大な並びの中から、意味のあるものを取り出すことは、必ず一度くらいは通る実践である。
そのようなものの中には、私が天啓と思うようなもの、昼間から金麦とか麦やホップといった発泡性のリキュールを飲んでいるときに吟ずるタイプの無意味さに近いような無意味さを持っているものもあり、私には到底、こう言ったシステマチックな偶然が、とても役に立たないものだとは思えない。
ところで、前の方の席でディスカッションをしている先輩が、「評価される項目をわかりやすくしたほうがいい。『素晴らしい青春の1ページになる』と言いたいんだったらそう書かないといけない」と言っていた。多くの場合、自信のなさが暗黙的なところを生み出す。ピンチョンもそのようになったのだが、全てをつまびらかにした後で、ひたすらにポップで俗っぽいところまで行き着いた後に、それでも残る深みというものが大切なのだろう。