シャワーヘッドが低い位置にあるのはそれに頭を垂れるためだ

新作が出た(URLに注目)。宣伝ツイがこれだ。

一ヶ月程度経つと、自動的にただで読めるようになるが、会員登録して読んでもらえると私が喜ぶ。読んでみて、いいな、と思ったら、ぜひお友達やおとうさん、おかあさんにもおすすめしてください。また、バゴプラの井上彼方さんからは有益なコメントをたくさん頂いた。ありがとうございます!


また、クラウドファンディングも佳境に入っている。私も一本寄稿している。 チェックしてみな ( チェケラ )


さて、今日は特に書くことがない。YUNGBLUDを聞いて、実質Adoさんだなと思っていた。


以下、雑記である。


少しだけ極めて不愉快な話をしよう。先日言ったように、私はブログが好きだ。そのときに紹介したブログを再度召喚しよう:

https://spiralinspiration.web.fc2.com

ブログ主は2009年まで看護師として働いていた女性。歳は30を少し過ぎたあたり。文学と評論を好み、年に一度は海外旅行に出かけたいと思っている。ラ・ロシュフーコーを頻繁に引用する。タバコを吸っている。どうやら、子供の時、彼女は兄から性的虐待をされているようだ。赤いコペンに乗っている(これは私の妄想)。スピリチュアル系に傾倒しかけている。そして2009年に高校の時の部活の先輩と結婚している。彼女の言葉はほとんど小説的ですらある。

だからね、母子家庭であり、障害もった弟がいてっていうあんたの事情と、そうじゃないこちらの事情はえらく違うわけだよ。あんたが必要とした「相互扶助」が、あたしにも必要だなんてぬけぬけ言いやがるあんたの鈍感さに腹が立つね。もちろん必要だけど、あんたのそれとあたしのそれじゃあ極めて質が異なるはずなんだ。あたしもあんたも、互いに知る由のない事情を抱えている。もうちょっとそこらへん、繊細にやってくんないかねぇ。

https://spiralinspiration.web.fc2.com/shinjiru5.html

なんだこいつ! よすぎるぞ!(私は一人称が「あたし」の女にめっぽう弱い)

これはブログの話だ。彼女のページには一切のリンクがない。彼女は読まれると思ってブログを書いていない。言外のほのめかし、読み手の知らない他人への中傷、フラッシュバックする家族の思い出、場違いな引用――ここには飾らないスタイルがある。何より驚くのは、もう十年以上前に書かれている文章が、私には極めて近く感じられる。彼女が缶ビールを開けて、iMac G4の電源を入れる(これは私の妄想)(私の父親も同じものを使っていた)。一口すする。テキストエディタを開く。そしてどこに行くのかわからない文章の旅を始める。私はこれを昨日のことのように思い出すことができる……。

私のブックマークには、こういったブログが山ほどある。図書館の司書であったり、どこかのレストランのシェフであったり、地方の小さな学習塾の塾長であったりする。彼/彼女らの書く、ときにとんでもないほどの分量になるブログが私は好きだ。そこには(Twitterのようにぶつ切りで散らかった、とりとめのない言葉ではなく)まとまった分量の思考がある。彼らは日々、何かを考え、夜な夜なその思考を少しずつ縫合していく。それがときに、自家撞着的になってしまうこともわかっている。莫大な無、何の意味もないブログ、私が子供のときに夢見た世界だ。私にとっては、VRゴーグルを掛けて出かける『世界』よりも、HTMLの束のほうがずっと誰かについて教えてくれるように思える。


ブログの話はもういい。春になると、ザ・カーディガンズを聞く。このバンドがどこで間違えた方向に行ってしまったのか考える。

これは突然の反米思想だが、アメリカに行ったミュージシャンはヤバくなる。The cardigansもOf monsters and memもアメリカに行ってからダメにされてしまった。ビョークもそうだ。一番なりたいミュージシャンがカーリー・レイ・ジェプセンなんだ……アメリカ人ってのは……Call me maybeなんだ! 全く良くできた音楽産業だよ!


本当はここに大臣強靭化計画という怪文書を書いていたのだが、あまりにもひどかったし、迷惑がかかりそうなので別の記事に回す。